松嶋×町山 未公開映画祭 クリップ
このドキュメンタリー映画はキリスト教原理主義者たちが主催する子供たちの夏のキャンプを追ったもの。アカデミー賞候補にもなった衝撃作。アメリカの中部から南東部にかけては福音派と呼ばれる人々が多く暮らす。その数は全米で8000万人。彼らの主張は進化論の否定と同性愛と妊娠中絶の禁止。キリスト教徒以外の連中のせいで社会は荒廃していると思っている。リベラルの左翼どもを倒して我々の政府を奪還するしかないとも言っている。ちょっと前にも中絶を行う医者が暗殺されたし、病院爆破なども珍しい事ではない。
この映画は、プロテスタントの一派である福音派とよばれるキリスト教原理主義者の政治への介入と、こどもたちへの洗脳ともいえる教育を取り上げている。
 子どもを学校へ通わせずに、家庭で聖書のみをテキストとした教育をしているの。
 アメリカの福音派は、人口の四分の一、8000万人いるといわれているの。その福音派が「中絶反対」を唱えるブッシュ政権を支えていたの。
 夏休み、全米各地からキリスト教福音派の教育キャンプにこどもたちがやって来る。そして、そのキャンプの中で立派な神の兵士となる覚悟を決めていくの。
 アカデミー賞候補ともなったこの映画、キリスト教に無縁な日本では、関心も呼ばないと思う。だけど、宗教の善と悪の部分について考えることは、日本以外の国を考えるときに必要なの。

信仰を持つ人と持たない人との断絶

 2004年のアメリカ大統領選挙については、ブッシュ大統領が宗教を大動員できたことが勝因であると指摘された。ただし、わが国の理解ではこの現象が一般化され過ぎているように思われる。たとえば92年と96年の選挙に際しては、宗教右派が突出し過ぎたことが、少なくとも共和党の敗因の一つであると解釈できる。すなわち、共和党にとって宗教右派の役割はいわば両刃の剣である。

「ハリーポッターは極悪人で死刑に相当する」
「同性愛は悪なので憲法で同性婚を禁止する運動をする」
「人工中絶も憲法で禁止させる」
「同じ思想のブッシュ大統領を支持する」
等など、失政続きで泥沼に戦争を止められなかったブッシュを再選させたのは彼らの力だと言われています。

サマーキャンプで子供達とその親を集めて、徹底的にこの思想を叩き込む。
イスラム教では子供達を戦士にしているのだから、キリスト教でも子供の頃から戦士にするために教育するべきだと言っています。

なんとも恐ろしい世界がかの国には存在していたんだと、あの大統領が君臨していた理由の一端が垣間見えた作品でした。

今はどうなんだか不明ですが、オバマ氏が当選したことを考えると、多少は影響力が減っているのかもしれません、いや減っていて欲しい。