松嶋×町山 未公開映画祭 クリップ
2009年サンダンス映画祭(Sundance Film Festival)上映作品の中でも最も注目を集めている作品の1つにアフリカ系米国人とその髪型の関係をさぐった作品『グッド・ヘア(原題、Good Hair)』がある。
 この映画は、コメディアン・俳優のクリス・ロック(Chris Rock)の愛娘の質問「どうしてわたしの髪はいい感じじゃないの?」に着想を得た。この無邪気な質問から、ロックはアフリカ系米国人の髪型の傾向についてのおかしくも洞察に満ちた旅に向かう。
 映画は理髪店や研究所を回りつつ、時代をさかのぼって黒人の髪型やそれがどのように生活スタイルに影響を与えてきたかを考察する。
 ロックはAFPに対し「わたしやほかの人たちの娘。多くの子どもたちが抱えている髪型の問題。わたしが考えていたよりずっと素晴らしいものだと分かった」と語った。ロックはこの作品には娘たちへのメッセージがあるとし、「与えられた物に満足すること、それが伝えたいことだと思う」と結んだ。
 映画ではロックの娘のほか、アフリカ系米国人活動家アル・シャープトン(Al Sharpton)牧師やミュージシャンのアイス・T(Ice-T)、ニア・ロング(Nia Long)、ケリー・ワシントン(Kerry Washington)、レイヴン・シモーネ(Raven-Symone)ら女優陣、コメディアンのポール・ムーニー(Paul Mooney)、詩人・女優のマヤ・アンジェロウ(Maya Angelou)といったスターたちが髪型について語っている。

チリチリ髪は良い髪!?ヘアスタイルと米社会問題

「パパ、どうして私の髪はグッド・ヘアじゃないの?」
 8歳の娘から悲しい顔でそう言われた時、クリス・ロックは当惑した。ロックは2005年のアカデミー賞授賞式の司会として日本では知られる黒人コメディアン。ブッシュ政権を徹底的に笑いのめす一人しゃべくりツアー「怖いものなし」はロックコンサート並みの観客を集めた。彼は人種を超えて今、アメリカで一番人気のコメディアンだ。