松嶋×町山 未公開映画祭 クリップ
ニューヨーク郊外の住宅地にあるバーチ通り51番に住む老夫婦が金婚式を祝った。
その長男は結婚式のビデオ撮影が仕事で、その日は両親の結婚50年目を記録した。
彼の目から父母は理想的な夫婦に見えた。
その段階では、彼はそのビデオを単なる家族の記念として撮影していた。
ところがその数日後の悲劇から、両親の夫婦関係の秘密が少しずつ明らかになっていく。
長男はその家庭を記録し続け、そのビデオは、結婚というミステリーを解く一本の映画へと成長していく。

現実の愛はかくももろく恐ろしきかな

ドキュメンタリー映画の題材は、社会問題や歴史、犯罪、有名人の伝記などが多いが、男女の愛についてのドキュメンタリーは珍しい。劇映画は愛を好んで描く。ロマンスとして、夢として、娯楽として。しかし、愛についてのノンフィクションは、今回紹介する2本の映画のように、時に愛というものの恐ろしさを暴いてしまう。
 映画『バーチ通り51番地(51 BirchStreet)』のタイトルは、監督のダグ・ブロックが生まれ育ったニューヨーク州ロングアイランドの家の住所から来ている。ブロックは「映画監督」ではなく、雇われて結婚式をビデオに撮るのが仕事だった。『バーチ通り51番地』は、ブロックの生家で両親が金婚式を祝うのを記録したホームビデオで始まる。その時点では、彼は映画を作るつもりはなかった。ビデオ屋であるブロックは、メモ代わりにカメラを回す癖があった。それがこのドキュメンタリーになったのだ。

映画を見終わった後、なんてものを見てしまったんだと、
しばらく呆然としてしまいました。
ここ数年で僕が見た映画で最も衝撃的だと思います。
僕も、人間そんなに清廉潔白に生きて行けるはずはないと思いますし、
間違いや失敗をすることはあると思っているので、映画に登場する
この両親をどうこうとは思わないのですが、人間が生きて行くこと、
結婚してパートナーと生きて行くことのリアルを
これでもかと見せつけられたようで、生きることの重さというか
凄さというか、なんなんだろうな、この感情は。